手紙の季語12ヶ月

季語と手紙

年賀状、寒中見舞い、暑中見舞いだけでなく、手紙を出さなくてはいけないときがあります。また四季折々に、気になる方に手紙を出したいときもあります。

そんなとき、季語の心得があったら、手紙を書くのはそんなに難しいことではありません。

頭語(拝啓、など)を書き、その後、「春寒の侯、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。」などといった季語を入れた挨拶文を書いて、主文(=伝えたいこと)を手紙に書けばいいのです。

また挨拶文は、季語をいれないでもう少し平易な自分の文章にして、手紙の最後の結びの言葉で季語を使う方法もあります。

 ex.「また、ご連絡いたします。春寒の候にて、くれぐれもご自愛ください。」などです。

季語は、旧暦に基づいているので、今の季節の区切り方と少し違います。

たとえば2月がいちばん寒い季節ですが、2月の手紙に「厳寒」「酷寒」といった季語は使いません。暦上の大寒の日が1月にあることからわかるように、暦や季語でいちばん寒いのは1月なのです。だから、「厳寒」「酷寒」は1月の手紙で使います。

また8月も、暦では上旬に「立秋」があるので、手紙季語は「残暑の候」「晩夏の候」「立秋の候」などといった真夏を過ぎた感覚の季語になります。

★「前略」「急啓」などの前文を略します、という意味の前置きを使った手紙では、季語や季節の挨拶は省略します。

★代表的な季節の手紙の時期

・寒中見舞い・・・松の内(1月1日〜1月7日)以降、
         立春(2月4日頃)まで
・暑中見舞い・・・小暑(梅雨明けの7月7日頃)から
         立秋(8月8日頃)まで
・残暑見舞い・・・立秋以降、8月中


kigotegami at 06:21 この記事をクリップ!